当社工事実績

不感地帯であるダム監査廊や遮蔽物の多い部屋もくまなく無線環境へ

漏洩同軸ケーブルによるダム堤体内の無線通信環境整備工事

課題
今回施工したダムの堤体内はインターネット環境が整備されておらず、携帯電話の電波も通じないため、中からの連絡手段は限られた状態でした。 ダム職員や点検業者による巡視時の安全面、今後のIoT活用やドローン等による業務効率化のため、堤体内のインターネット環境整備は喫緊の課題です。

また、ダム監査廊は電波の届きにくい不感地帯であり急勾配や高湿度といった特殊な環境にありました。

取り組み
本工事でWi-Fi通信環境を構築するために選定されたのは、漏洩同軸ケーブル(LCX)とアクセスポイントを組み合わせる方式でした。
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LCXは取り回しがしやすく、アクセスポイントだけでは補えない地点もLCX自体がアンテナとなり、ケーブル周辺に無線エリアを拡大します。
光ケーブル配線から始まった本工事では、設置した無線アクセスポイントは管理施設も合わせて43個、LCXの配線距離の総合計は約2kmに及びます。
現在、堤体内ではインターネット・ビデオ通話が使用可能となり、今後の業務効率化において多様な効果が見込まれます。

LCX工事をはじめ、たけのうち電器はこれからも電気工事・ネットワーク工事の技術力でお客様を支えてまいります。

他LCX工事実績<防災無線システム分野事例>
H25年度工事実績 無線通信補助設備工事(椎坂トンネル)
災害時の警察・消防無線の通話補助を目的とし、外部無線が繋がりにくいトンネル内にLCXを敷設しました。

漏洩同軸ケーブル(LCX)とは


漏洩同軸ケーブル(LCX: Leaky Coaxial Cable )

外部導体に孔・隙間を設けることで、電波を外部に「漏洩」する特殊構造を持つ同軸ケーブル

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LCXの構造
通常の同軸ケーブルとしての信号伝送機能とケーブル自体がアンテナのように電波を放射する送信機能を備えており、「通信ケーブル」と「アンテナ」両方の役割を果たします。

LCXの特長

1. 閉鎖空間でも電波が届く
通常のアンテナでは電波が届きにくい閉鎖空間(トンネルや地下、構造物内等)でも、LCXを通して安定した通信エリアを確保できます。
電波の死角を減らし、遮蔽物が多い空間や緊急性の高い通信にも強みを発揮します。
2. 通信エリア形状の制御が容易
ケーブルに沿って線状に電波が漏れるため、長く細い空間に沿った通信エリアを形成できます。
通常のアンテナのように全方向に電波が広がるのではなく、必要な場所に狙って電波を届けられます。
LCXとアクセスポイントを接続すれば、ケーブル周辺に無線LANエリアを延長することができます。
3. 高いセキュリティ性
放射される電波が限られた範囲に集中しているため、不要なエリアへの電波漏れが少なく、通信の傍受リスクを下げることができます。
4. 幅広い用途で活用できる
Wi-Fi、消防・警察・防災無線、道路管理無線、鉄道無線、FM再送信、Sub6帯ローカル5G、RFIDなど、幅広い通信方式に対応できます。
5. 設置の柔軟性
同軸ケーブルと同様に自由な経路で配線が可能なので、天井裏や壁の中など限られたスペースにも設置できます。
従来のアンテナと比べて目立ちにくく、景観への配慮が必要な施設にも向いています。

漏洩同軸ケーブル活用事例

システム導入イメージ

オフィス・カフェ

電波の漏洩範囲をケーブル近傍に制限することができ、局所的な利用にも適しています。
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倉庫・工場

柱や仕切り、機械など遮蔽物のある空間でも、LCXを補助的に利用することで安定通信の可能なエリアを広げます。
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ホテル客室・寮

各部屋にアクセスポイントを設置する必要がなく、アクセスポイントの数を節約できます。また、天井等に配線することで外観に影響を与えません。
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